2014.08.06 | INFORMATION

地元の心友たち

大森です。最近地元ネタが続いていますがもうしばらくお付き合いください(笑)僕の故郷の伊豆には名店が沢山あります。高校時代までしか住んでいないので地元には20年弱しか住んでいなかったことになるんですね。観光地という入れ替わりの激しい土地で何年も人気店であり続けるお店があります。今回は鰻とお蕎麦の名店を紹介します。まずは鰻のお店です。

 

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伊豆急下田駅から街中を水族館方面にしばらく歩くと一件の鰻屋さんがあります。【小川屋】というそのお店は先代も今の二代目も東京の鰻では有名な野田岩で腕を磨いたとの事です。いわゆる関東風のふっくら柔らかく蒸してから焼くスタイルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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うな重と一緒にいつも頼むのが白焼きです。

 

先程話したようにこちらの先代と現在の二代目は野田岩で修業したということですが、この野田岩とネームが入っている漆の器ですが、本家野田岩から拝借しているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ふっくら芳ばしく焼かれた白焼きはわさび醤油で。そして白焼きの入ったこの器が実は優れものなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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器を持ち上げてみると下には熱湯が張られています。最後まで温かいままで食べられるような配慮がなされているのです。こういった気遣いが嬉しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そして真打ちのうな重。ご飯の炊き加減とタレの甘辛具合が絶妙です。柔らかくふっくら焼き上げるのは相当な技術ですね。蒸すほどに柔らかくはなりますが、その分焼くのが難しくなりますよね。

 

ここで小川屋へ行かれる方へのアドバイスを。小川屋ではオーダーが通ってから鰻を捌いて蒸して焼いて、となるのです。したがって出てくるまでに小一時間かかるのです。なのでもし行かれる際には事前に予約していくのが良いかと思います。

そしてその際には必ず10分前にお店に入って下さい。遅れると怒られます。と言うのも、焼きたての一番いい状態を食べて欲しいから、ということだそうで頑固職人のお客様への愛情なのです。

 

 

 

 

 

 

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帰省すると必ず足を運ぶ小川屋ですが、実は今焼いている二代目は僕の高校時代の同級生で大親友なのです。しょっちゅう泊めてもらって徹マンしたりチャリでニケツして帰ったり、昔からとてもお世話になっていました。プロボクサーのライセンスを持っているという一風変わった経歴を持つ頑固職人です。

 

世界中で激減して危ぶまれている鰻ですが、ここの鰻が食べられなくなるのは本当に悲しいのでどうにか増えていって欲しいと願うばかりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてもう一件、お次はこちらも有名な蕎麦屋さん【いし塚】です。こちらも食通の方には有名で、駅から3分ほどです。

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今回は鴨汁そばを頼みました。いし塚では鴨肉を焼いたものも食べられるのですが、臭みが無く、旨味がギュッと詰まった鴨で中々これを超えてくる鴨には出会えません。

一緒に入ったネギと茄子は鴨の脂をよく吸って相性抜群でした。

 

お蕎麦も腰のある細打ちで鼻から抜ける蕎麦の香りが心地よかったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_8726このいし塚も現在は二代目なのですが、小川屋同様、彼も高校の同級生なのです。

 

今では家族ぐるみでお付き合いさせてもらっているのですが、うちの奥さんも石塚家の皆さんのことが大好きなのです。蕎麦に対してのみならず、音楽・アート・お酒・器など、全てにおいて素晴らしいセンスの持ち主です。彼の打つ蕎麦はもちろん、彼の人柄に惚れこんだお客様は日本全国、遠くは海外からも足繁く通われているそうです。

 

今回頂いた蕎麦もいつも通り、彼の人柄が滲み出た素晴らしい蕎麦でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕たち三人が同級生で、しかも三人とも同い年の息子を授かったという、縁というか何かを感じずにはいられない関係なのです。道は違えど同じ職人の道を行く二人の親友の腕を確認する度に、負けてられない!とやる気を煽られるのです。いくつになっても刺激し合える親友であり心友たちです。僕が帰省すると必ずこの二軒に足を運ぶのは職人として、あぐらをかかないよう戒めでもあるのです。いつまでもお互いに刺激し続けていける関係でいたいと改めて再確認出来ました。今日からまた頑張れます!