原宿の遊歩道を一本入ったところに隠田商店街というこじんまりとした商店街があります。光麺辺りから奥、遊歩道の八百屋さん辺りまでお米屋さんやお肉屋さんなどがお洒落な洋服屋さんや雑貨屋さんに紛れて元気に営業しています。10数年前までは銭湯もあったんですが今はお洒落なダイニングに変わってしまいました。

ちょっと脱線してその隠田という土地についてのあるあるをお一つ。

隠田とはオンデンと読み、江戸時代辺りから存在する地名だそうで、かなり昔からある場所なのだそうです。表参道と渋谷を結ぶ遊歩道ですが、今はきれいに開けたお洒落ストリートとして有名ですが、僕が上京した20数年前はもっとこじんまりとしていて今ほどお店も多くはありませんでした。この遊歩道というのは、その多くが元々川が流れていたところだったりするのです。この原宿の遊歩道もご多分に漏れず渋谷川という川が渋谷の旧東横線のホームの下まで流れていたのです。

話が逸れましたが、この隠田商店街に味のある佇まいの和菓子屋さんがあります。瑞穂というお店です。ここのオススメは豆大福です。真っ白で柔らかいお餅には大き目な赤インゲンがゴロゴロと、絶妙な塩加減で炊かれています。中のアンコも控えめな甘さでやはり品のある塩加減です。こういうのをいい塩梅と言うのでしょうね。

瑞穂ではもう一つの看板メニューがあります。それは最中です。芳ばしく焼かれた皮に詰められたアンは大福のそれとは大きく異なり、甘くトロトロに仕上げられています。僕は甘いものは特別好きではないのですがここの最中は上品で大好きです。

朝早くから営業していて夕方辺りに買いに行くと売り切れということが何度かありました。なのでなるべく早めに行く事をオススメします。また予約もできますがその際には14時までに取りに来てくださいと言われます。そしてその電話の対応がとてもぶっきら棒なことも付け加えておきますね(笑)ingの帰りに少し足を伸ばしてみてはいかがですか？

 

大森